スポークテンションの左右差と加速感

より良いホイールを探している全ての方へ

株式会社マツシマ板橋支店の宮川昂平(みやかわこうへい)と申します。

前回の終わりに、「スポークテンションの左右差を少なく、あるいは無くすことがホイールの加速感につながるかどうか、これは必ずしもそうとは言えません。」と書きました。つながる例とつながらない例を上げます。

まず、つながる例をあげると、ピストバイクの両切りハブで組まれた車輪です。グーグルで容姿はすぐでてくるので写真は割愛します。両切りハブでホイールを作ると左右のスポークは対称に組むことができるので、スポークテンションの左右差は生じませんし、実際にはしると加速感はとてもよくなります。ラチェットが無いとか条件が大きく異なってしまうのですけれども。

では次にそうならない例をあげます。私が以前手に入れた某社の完組ホイールの話です。溶接されたアルミリムに軽量なハブを組み合わせた廉価ながら軽量(ペアで1300g台)に仕上がったホイールでした。このリアホイールはリアの左右のスポークテンション差が小さくなるようにハブが設計されていました。・・・が、しかしこのホイールはすぐお蔵入りになりました。軽量ではあったものの、加速感が悪かったので登坂で苦労したので使わなくなりました。当時の体重は65kg。

残念な事に、左右のスポークテンション差が小さくなるハブの設計は、フランジの幅を狭くするというものでした。今でこそ理解できますが、当時はそういった考えができるほどの知識を持っていなかったので、「持って軽いのに。走らないなぁ・・・」という感想をもっておしまいでした。

  • フランジ・・・ハブにスポークがはまる帽子のつばのような部分。外周にむかって広がっています。フランジ幅とは右のフランジから左のフランジまでの距離のことです。

おおよその寸法はハブの中心から左側へ30mm、中心から右側へは20mmでした。左右差が小さいのでスポークテンションの差も小さくなりますが、実はこれがくせものでした。左右のフランジの幅が狭いとホイールは横方向に剛性が確保できなくなります。ゾンダやレーシング3のリアホイールで、左側のスポークがフレームスレスレまで張り出しているのは横剛性を確保するためです。
スポークテンションの左右差を小さくすると加速感がよくなるか?・・・については特にロードバイクにおいて、いつも成り立つわけではありません。

大事なことをまとめます。
 ・ホイールの仕様で、ペア1350gの超軽量ホイール!・・・と書かれていても、重量=登坂性能とはかぎらない。
 ・ロードバイクのホイールで、左右のスポークテンションの差が小さい=加速感がよい。とはかぎらない。

コメント

タイトルとURLをコピーしました