高性能ホイールから学んだこと

より良いホイールを探している全ての方へ

株式会社マツシマ板橋支店の宮川昂平(みやかわこうへい)と申します。

ゾンダ・レーシング3・キシリウムエリート。
これらのホイールは、私に高性能ホイールとは何なのか?ということを深く考えさせてくれました。今回はその補足とまとめです。今までの記事で書けていなかっことがらについても書き足していきます。

ゾンダ・レーシング3
このホイール達は、ドライブサイドのブレースアングル・スポークの対頂角がライダーにどのような印象を与えるかということを教えてくれました。
リアホイールのドライブサイドのスポークパターンが異なることで、ゾンダよりもレーシング3が硬く感じるライダーが多いということが、重要な突破口になりました。

レーシング3がゾンダよりも硬いと評価される私なりの考え
・ドライブサイドのブレースアングルはレーシング3のほうが大きい。またスポークは短くなるため、ゾンダよりもスポークが法線方向に近くなる。よって横剛性は高くなり、バイクやホイールが傾いた際のヨレが少なくなる。また、スポークが短いことでホイールが縦方向にも変形しずらくなり路面からの振動を伝えやすくなる。
・ドライブサイドのスポークの対頂角はレーシング3の方が小さいので、トルクの伝えやすさの左右差がG3より少なくなり、リムの左側へのヨレも少なくなる。

ゾンダがレーシング3より、しなり・タメ・バネ感があり、乗り心地がよいと評価される私なりの考え
・ドライブサイドのブレースアングルはゾンダのほうが小さい。またスポークは長くなるため、2:1よりもスポークが接線方向に近くなる。よって横剛性は低くなり、バイクやホイールが傾いた際のヨレが大きくなる。また、スポークが長いことでホイールが縦方向に変形しやすくなり、路面からの振動を伝えにくくなる。
・ドライブサイドのスポークの対頂角はゾンダの方が大きいので、トルクの伝えやすさの左右差が2:1より大きくくなり、リムの左側へのヨレも大きくなる。

キシリウムエリート
このホイールは、私がホイールビルドをする上での目標となるものです。
キシリウムエリートやキシリウムプロに使われる、イソパルス・オフセットリムの組み合わせはブレースアングル・スポークの対頂角と左右のハブフランジからリムにトルクをどのように伝達させるかということに気づかせてくれました。

キシリウムエリートやキシリウムプロがよく走ると評価される私なりの考え
・横剛性について。イソパルスによって左右のブレースアングルの不均衡が大きく軽減されることで、ホイールの左右の横剛性の差が減少する。さらにオフセットリムを使うことでBlを減らしてBrを増やしている。イソパルス用ハブの設計で、左フランジ位置は広く設計されており、オフセットリムによってBlが減ることで横剛性が減るデメリットより、Brが増えることによって右側の横剛性が増えるというメリットを生かす設計となっている。これによって、バイクを倒してコーナリングするような状況で横剛性が保たれるので、バイクの挙動の左右差がより少なくなり、左右対称なスポークパターンのホイールよりも安定してコーナーを曲がることができる。

ブレースアングル
オフセットリム

・駆動剛性について、横剛性と同様にイソパルスとオフセットリムの併用によってブレースアングルの不均衡が軽減されていることに加え、左側のスポークの対頂角は大きく、トルクの伝えやすさは大きくなる。一方、右側のスポークは交差していないのでトルクの伝えやすさは小さくなる。左右対称なスポークパターンの場合、ブレースアングルが小さい右側のスポークが左側よりも強くリムを引くことになり、トルクの不均衡が大きくなるが、イソパルスでは左右のスポークパターンの選択によってこの不均衡を軽減して、左右のスポークが左右対称の時よりもバランスよくリムを引くことになる。その結果、リムの左方向へのヨレが軽減されて、効率よく加速することができる。
これらは現時点での私なりの高性能ホイールの解釈です。
次回はこれらの解釈を、ハンドビルドホイールにどのように反映させるのか。ということについてお話しします。

大事なところをまとめます。
・右側のスポークを短くして、対頂角を小さくする・ラジアルにするとライダーはホイールの剛性感が高いと感じる。
・左側のスポークをタンジェントにして、対頂角を大きくするとライダーはホイールの剛性感が高いと感じる。
・オフセットリムを使う方がブレースアングルの左右差を軽減することができ、横剛性を確保することができる。

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