ベアリングの基礎知識とカスタマイズについて

ロードバイクのメンテナンス

マツシマ板橋支店の宮川でございます。

今回はロードバイクに欠かすことのできない、ベアリングについてご紹介させていただきます。

ロードバイクの文章を読むと、シールドベアリング、セラミックベアリング、スチールベアリング、カップアンドコーンといった用語をご覧になることが多いと思われます。
これらの用語からご説明させて頂きます。

シールドベアリング、セラミックベアリング、スチールベアリング
ロードバイクについているベアリングはほとんどがこちらのタイプでございます。
ヘッドパーツ、ボトムブラケット、ハブ、細かいものですとリアディレーラーのプーリー等に使われております。
外観は下の絵の様に、外輪とシールと内輪となり、この内部にベアリングのボールが保持器に収まって入っております。
このボールの材質がセラミックベアリングやスチールベアリングという呼び方の違いになっております。
つまり、セラミックボールの入ったベアリングがセラミックベアリング呼ばれている、ということでございます。
メンテナンスの際は、シールドベアリングの交換で対応いたします。

カップアンドコーン
シールドベアリングと対照的に扱われるのがカップアンドコーンのベアリングでございます。
こちらは、ハブに使われていることがほとんどでございます。

カップ(左)とコーン(右)カンパニョーロハブ

このカップとコーンの間にベアリングのボールが保持器に収まって入っております。絵にすると、下の様になります。

カップとコーンでベアリングが斜めに保持されるので、横方向の力に対してもシールドベアリングより安定します。耐久性や分解洗浄に適している構造でございます。
ロードバイク業界では、シマノ、カンパニョーロ(上位)のハブのベアリングにカップアンドコーンが採用されております。

シールドベアリングか、カップアンドコーンか?
こちらについてはどちらが良くてどちらが悪いということではございません。シールドベアリングのハブだとコーナリングができない?
ということもございませんし、
シールドベアリングの方が回転がよい?
ということにもならないのが現実でございます。

ただ、ブランドごとに設計上の指針の違いを感じることがございます。
カップアンドコーンのベアリングを採用するシマノとカンパニョーロでは防塵性の差に両社の設計上の指針の違いがございます。

この二社の違いを例えると以下の様になります。
シマノ:防塵性の鬼。指でもって回すと抵抗感があるけれど、隙間はほとんど無いからちょとやそっとじゃ内部に異物は入らない。
カンパニョーロ:回転性の鬼。指でもって回してもスルスル回る。けれど、隙間はあるから汚れたら分解洗浄してね。

このような例えとなります。
シマノとカンパニョーロのハブを雨天で使った場合、ほぼほぼカンパニョーロのハブの方が先にメンテナンスが必要となります。

また、これはシールドベアリングを採用するブランドでも同様に、回転重視の設計か、防塵重視の設計かブランドによって違いが見受けられます。
例えは、シマノに近いブランドはマヴィックです。シールドベアリングを採用していますが、接触式シールという内輪とシールが接触している仕様のベアリングを採用している為、指でつまんで回すと抵抗感がございます。
その為、隙間は少ないので防塵性は高く、ベアリング内部に砂などの異物が入ることは他社のホイールに比べると圧倒的に少ないという特性がございます。
一方で、非接触式シールという仕様のベアリングを採用しているブランドもあり、こちらは回転性能を重視している設計指針である。
ということでございます。

防塵性に関しては、お客様の乗り方や洗車の方法などにより、防塵性を重視すべきか回転性能を重視すべきか、ご相談の上でご提案させていただきます。

ボールはセラミックかスチールか?
こちらも防塵性と関連してどちらを選ぶのが正解というものではございません。
ただ、セラミックベアリングを採用しているブランドの中には、お客様ご自身の洗車によって要交換となるような防塵性のものもございます。
お客様が何を重視されるのかをしっかりご相談させていただきたい事案の一つでございます。

ベアリングのカスタマイズ
カップアンドコーンの場合、シマノとカンパニョーロでカスタマイズの方向性が異なって参ります。
シマノの場合はカスタマイズをおすすめ致しません。
ボールを他社のセラミックの製品等と交換してもカップやコーンの交換ができない為、結果としてハブを痛めることにつながる可能性がございます。
カンパニョーロの場合はスチールベアリングやUSBをCLUTに交換することは、規格上は可能でございます。

シールドベアリングの場合、回転性と防塵性のバランスが重要となります。
防塵性を重視する場合は接触式のベアリングへ、回転性を重視する場合は、非接触式のベアリングへ交換することがご検討いただくことが可能でございます。

過去のベアリング交換の件数を大まかな比で表現させていただくと、非接触式のベアリングから接触式のベアリングに交換された例は9割前後、再び非接触式のべアリングにされた例は1割前後、となります。
一方、接触式のベアリングから非接触式に交換された例はごくわずかでございます。

ご参考にしていただけますと幸いでございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました